Academic Conference第10回学術大会

第10回学術大会のご報告 2025年3月8日

 2025年3月8日(土)に、第10回聖隷クリストファー・リハビリテーション学会学術大会が開催されました。本大会は、2016年に開催された第1回から10回目の開催となり、「症例と学術の探究~療法士の働くを豊かにする~」をテーマに掲げ、基調講演、症例検討企画、第10回大会記念企画が行われました。
 第10回大会記念企画として、PT、OT、STとして活躍している卒業生にご登壇いただき、リハビリテーション学部学部長の新宮教授に司会進行の中でシンポジウムが行われました。シンポジストとしては、PT3期生の後藤未来先生、OT3期生の久保田絢女先生、ST1期生の角田由佳先生の3名が登壇し、事前に学会員に実施したアンケートを元にした質問について議論が交わされました。登壇者がこれまでの経歴を振り返る中で後輩指導、キャリア、そして登壇者個人への質問について発表されました。学会参加者からの質問も交えながら進行され、後藤先生は個人事業主として、久保田先生は当事者と支援者の立場で、角田先生は出産育児と仕事の両立を経験した立場からそれぞれの質問に答えてくださいました。1期生~3期生の先輩方の経験・考え方を聞いて、今後の働き方や人生についての考え方・行動するためのヒントをいただけました。

 基調講演では、名古屋学院大学(学術大会当日当時の所属)の石垣智也先生に「リハビリテーション専門職における症例・事例報告の重要性」についてご講義いただきました。「目の前の1症例を大切にすること」こそが、私たち専門職の使命であり、患者の利益となると改めて実感しました。症例報告というとハードルが高く感じていました。しかし、今回の講義で症例報告は最も臨床で取り組みやすいものであると教えていただき、専門職として患者さんと向き合い、自分の仕事を振り返り、若手・ベテラン関係なく1症例から学ぶ姿勢を忘れない働き方をするための重要な手段であると気付きました。

 症例検討会では、深沢周先生(PT5期生)、吉田純平先生(OT8期生)、稲垣翔太先生(ST13期生)にご登壇いただきました。各登壇者の困った・悩んだ症例を振り返り、検討したい内容について発表していただきました。企画参加者はグループに分かれて発表者と一緒に検討事項について議論を行いました。学生からベテランの参加者との話し合いで、共感できる点や他の職場での解決方法を共有することができました。多くの視点から1つの検討課題を考えることで、新しい解決方法を見つけることができる可能性を感じました。
 どの企画もテーマに沿ったものとなり、本大会を通して、学会参加者の働くが少しでも豊かになってもらえれば幸いです。

 最後に、本学術大会の開催にあたりご支援・ご協力いただいた聖隷クリストファー大学関係者の皆さま、そして基調講演・シンポジウム・司会・座長を快諾してくださった先生方に深くお礼申し上げます。
 来年度はリハビリテーション学部20周年記念大会が大学で企画されており、本学会も協働して参画する予定です。皆さま、今後ともよろしくお願い申し上げます。

第10回聖隷リハビリテーション学会 大会長 笹田 教太郎  



第10回記念大会のご案内

聖隷クリストファー・リハビリテーション学会は、今年で10回目の記念大会を迎えます。本大会では、「症例と学術の探求~療法士の働くを豊かにする~」をテーマに、多様なプログラムを通じて療法士のキャリアや臨床現場での課題解決のヒントを共有します。臨床現場での実践や、キャリアの方向性にお悩みの方にとって有意義な一日となるよう、多彩な企画をご用意しました。ぜひご参加ください!

第10回 聖隷リハビリテーション学会 
大会長 笹田 教太郎  

大会概要

 • テーマ: 症例と学術の探求~療法士の働くを豊かにする~
 • 日程:2025年3月8日(土)
 • 開催時間: 10:25 ~ 16:25
 • 開催形式: オフライン
 • 会場: 聖隷クリストファー大学 3号館6階


プログラムスケジュール

 • 10:25 受付開始
 • 10:55 開会挨拶
 • 11:00~12:00 第10回大会記念企画
テーマ: 「キャリアの道しるべ 先輩に聞く成長のヒント」
臨床やキャリアに関する悩みに、経験豊富な先輩が答えるシンポジウム形式の企画です
・後藤未来先生  理学療法学科3期生 子育て支援室このびや所属
・久保田絢女先生 作業療法学科3期生 東遠学園組合こども発達センターめばえ所属
・角田由佳先生  言語聴覚学科1期生 健寿会山の上病院所属
 • 12:05~12:55 昼休憩
 • 13:00~14:30 基調講演
講師: 石垣智也先生(名古屋学院大学)
テーマ: 「リハ専門職における症例、事例報告の重要性」
臨床現場での症例報告の価値と実践的な知見を深めます
 • 14:50~16:20 ケーススタディ
テーマ: 症例報告の実践~対象者の理解を深める方策~
・臨床現場での課題を共有し、具体的な解決策を探るグループディスカッションを行います
・深沢周(いたる)先生 理学療法学科5期生介護老人福祉施設 フリルールむかわ所属
・吉田純平先生 作業療法学科8期生 北斗わかば病院所属
・稲垣翔太先生 言語聴覚学科13期生浜松市リハビリテーション病院所属
 • 16:25 閉会


参加のメリット

 • 臨床で直面する課題を共有し、新たな視点を得る機会
 • キャリア形成に役立つヒントやアドバイスを先輩から直接聞ける
 • 同じ志を持つ仲間と交流し、ネットワークを広げる


お申し込み方法

下記のリンクから参加登録ができます。ぜひご参加ください!
https://forms.gle/GSM6E7wq3rdFwsE99


第10回大会 SNS

@scsrs10th