Academic Conference第9回学術大会

第9回学術大会のご報告 2024年3月2日

 2024年3月2日(土)に第9回聖隷クリストファーリハビリテーション学会学術大会が開催されました。第9回大会は「高齢者の生活を支えるリハビリテーション~連携とは気づけばそこにあるもの~」をテーマに一般演題、基調講演、シンポジウムを行いました。

 一般演題では、学生を含めた4名の方の演題発表を行いました。新規性の高い演題から教育に関わる今後の発展も楽しみな演題まで、大変興味深い発表でした。質疑応答も活発で非常に有意義な時間でした。

 基調講演では吉備国際大学の寺岡睦先生をお招きし「多職種におけるリハビリテーション~連携の中のジレンマと解決への方略~」をテーマに、「信念対立解明アプローチ」という一理論を通して、意見の対立や価値観のすれ違いを乗り越えて多職種で連携していくための工夫やコツをご講演いただきました。基調講演を通して、連携を図る中でお互いを知る努力をすること、対象者のために協力していきたいという軸で話をしていくということを大切にしていきたいと思いました。信念対立が生じている当事者で状況や目的を再確認し共有することが、よりポジティブな問題解決に向かう第一歩になり、チームで協働していく柱になり得ることを学ぶことができ、今後の臨床や生活の中で意識していきたいと感じました。

 シンポジウム「職種間のジレンマとチームワークの実践」では、作業療法士・看護師・ケアマネージャーの先生方にご登壇いただきました。様々な領域や立場からの視点をもとに、リハビリテーションに期待することや協力していきたいことなどをディスカッションすることで、現在どんな領域で働くセラピストに対しても参考にするべき内容を共有することが出来ました。シンポジストと参加者とが交流する時間を多く設定でき、想定していたよりも遥かに充実したシンポジウムになったと自負しております。このシンポジウムを通してリハビリテーション職種として自信や勇気を受け取った方も多かったのではないでしょうか。

 大盛況で終わった本大会は、現地開催の価値も再確認することができた機会でもありましたし、今までの学会運営の賜物であると感じました。参加者の皆様、寺岡先生、シンポジストの先生方、座長の先生方、理事の先生方、本当に多くの方々にご協力をいただき誠にありがとうございました。本学会が更なる発展をすること願っております。

 次回、第10回大会はPT9期生の笹田教太郎大会長のもと盛り上げていきたいと思います。ぜひ奮ってご参加ください。今後ともよろしくお願い申し上げます。

第9回聖隷リハビリテーション学会 大会長 植松佑輔